ユニアデックスは2015年6月30日、同社が販売した機器に対して基本的な保守サポートを提供する独自の「保守サポートサービス契約」を強化し、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のIT機器群については障害発生時にユニアデックス側から電話で連絡して障害対応を行うようにした。別途料金を払うことなく、基本的な保守サポートサービス契約の範囲内でサービスを受けられる。

 従来、障害発生時の自動対応は、上位グレードの「マルチベンダーHWリモート保守サービス」を契約した場合に限って提供してきた。この上位サポートは、専用のSTB(セットトップボックス)をユーザー先に設置してマルチベンダーのIT機器をSNMPで監視し、監視データに基付いて障害に対応するもの。これに対して、下位グレードの基本的な保守サポートサービスの場合、ユーザーから連絡を受けてから障害に対応していた。

 今回、日本HP製のIT機器については、下位サポートの契約だけで上位に近いサポートが受けられるようにした。つまり、ユーザーから連絡を受けてから障害に対応するのではなく、機器障害時にユニアデックス側からユーザーに連絡を入れる形になる。さらに、上位サポートとは異なり、ユーザー先に監視用のSTBを設置する必要はない。

 日本HPの機器をSTB無しで監視するための要素技術として、日本HPが提供している保守サービス「HP通報サービス(HP Insight Remote Support)」をそのまま利用する。HP通報サービスは、サーバーやIT機器の稼働状況を、専用のエージェントソフトを介して日本HPのクラウドサービスに自動的に通知し、必要に応じてユーザーに障害の内容などを伝えるサービス。

 ユニアデックスは、日本HPから送られてくる通知メールに基付いて、電話連絡や障害対応などの、HP通報サービスの範囲では提供できない高付加価値な保守サポートをユーザーに提供する。このサービスを、上位サポートの契約なしに、基本的な保守サポートサービス契約の範囲で提供する。

 上位サポートであるマルチベンダーHWリモート保守サービスでは、別途料金がかかるが、日本HP製品だけでなくマルチベンダーの製品について、高付加価値なサポートを受けられる。サポート可能なベンダーは、日本ユニシス、日本IBM、デル、シスコシステムズ、富士通、シュナイダーエレクトリックなど。監視対象機器は、サーバー、ストレージ、UPS(無停電電源装置)、ネットワーク機器など。