写真1●左からアマゾン ジャパン 社長のジャスパー・チャン氏、大和ハウスリフォーム 社長の杉浦純一氏、積水ハウス 社長兼COOの阿部俊則氏、ダスキン 社長の山村輝治氏
写真1●左からアマゾン ジャパン 社長のジャスパー・チャン氏、大和ハウスリフォーム 社長の杉浦純一氏、積水ハウス 社長兼COOの阿部俊則氏、ダスキン 社長の山村輝治氏
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 アマゾン ジャパンは2015年6月30日、EC(電子商取引)サイトのAmazon.co.jpでリフォーム商品・サービスの取り扱いを始めたと発表した(写真1)。「キッチンやトイレ、ユニットバスなどを、工事費込みで1クリックで購入できるようになる」(同社のジャスパー・チャン社長)。

 アマゾン ジャパンがAmazon.co.jp内に「リフォームストア」を立ち上げ、積水ハウスグループ、大和ハウスリフォーム、ダスキンが約5000品目の商品やサービスを定額料金で出品する。

 一般にリフォームは現地で工賃見積もりが必要だが、ECサイト向け定額パッケージとして再設計した。ただし、一部の商品やサービスは、地域ごとに価格や取り扱いの有無が異なる。

 アマゾン ジャパンのチャン社長は、リフォーム商品をECサイトで販売する上で重視した点として「品揃え、価格やサービス内容の明確化、商品を選びやすくする利便性」の3つを挙げる。利用者はAmazon.co.jpのサイト上で、居住形態(戸建てかマンションか)、地域、予算範囲を指定することで商品を絞り込める。

 今回、Amazon.co.jpに商品を提供する事業者も「ネット販売は、リフォーム市場の拡大につながる」(積水ハウス 社長兼COOの阿部俊則氏)と、新たな販路に期待を示す(写真2)。「Amazon.co.jpのカスタマーレビューで五つ星をいただけるよう、工事を担う人材の育成に全力を尽くしたい」(阿部氏)。

写真2●積水ハウスは、ネット販売向けに定額パッケージ商品を新たに設計
写真2●積水ハウスは、ネット販売向けに定額パッケージ商品を新たに設計
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 積水ハウスグループと大和ハウスリフォームは、キッチンや洗面台、ユニットバス、トイレなどのリフォーム商品を、工事費込みの定額サービスとして提供する。ダスキンは、エアコン洗浄や洗濯槽洗浄、家事手伝いなどのサービスを提供する。

「絶対に無理」と言われた

 リフォームサイト開設を手掛けたアマゾン ジャパン ライフ&レジャー事業本部 DIY・工具・ガーデン事業部 マーチャントアカウントマネージャーの市川峰央氏は、定額サービスをリフォーム事業者に提案したとき、「当初は『絶対に無理』『床が腐っていて工賃が跳ね上がったらどうするのか』と言われた」と明かす(写真3)。