米Amazon.comは現地時間2015年6月25日、家庭用音声アシスタント端末「Echo」に採用しているクラウドベースの音声認識サービス「Alexa」をサードパーティーに公開すると発表した。Alexaをハードウエアやソフトウエアと連係させるためのAPIやソフトウエア開発キット(SDK)を開発者に無償提供する。

 AlexaをベースにするEchoは、音声で話しかけて音楽を再生したり、ラジオ局のニュースを流したり、To-Doリストに項目を追加したりできるほか、天気予報の確認やアラームの設定、Wikipediaの情報検索などが行える。昨年11月から招待制で限定販売していたが、他社製品のサポートを追加するなど機能を拡大し、7月に米国で一般発売する。(関連記事:Amazon.com、家庭用音声アシスタント端末「Echo」を米国で一般販売へ)。

 Amazon.comはAlexaのAPI「Alexa Voice Service」をハードウエアベンダーに公開し、「わずか数行のコードを追加するだけ」で、スピーカーとマイクを備えたインターネット対応端末をAlexaと統合できるようにする。7月にプレビュー版をリリースする予定で、電子メールを登録しておけばリリースされた際に通知を受け取れる。

 ソフトウエア開発者には、SDK「Alexa Skills Kit(ASK)」を提供する。わずか数行のコードで既存のWebサービスとAlexaを統合し、わずか数時間でAlexa対応の新しい音声機能を構築できるとしている。ASKは専用サイトを通じて無償で入手可能。

 さらにAmazon.comは、Alexa対応の家庭用ハードウエアや新たなAlexa対応サービスに取り組む開発者やデバイスベンダー、新興会社を支援する総額1億ドルの基金「Alexa Fund」を立ち上げたことも明らかにした。

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[発表資料(2)]
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