ジュピターテレコム(J:COM)は2015年6月24日、有料イベント事業の強化のため、イベント興行事業・プレイガイド事業を手がけるエニーの全株式を取得し、子会社とすると発表した。株式譲渡契約日は2015年5月27日で、株式譲受日は2015年7月1日を予定する。

 J:COMでは、顧客満足度向上と解約防止を重要な成長戦略の一つと捉えており、具体的な施策としてイベント事業に積極的に取り組んできた。加入者向けの無料イベントなどの実施は年間400件以上にのぼり、2014年8月には有料チケット販売サービス「J:COMチケット」の提供も開始している(関連記事)。また有料イベントを中心にイベント事業を強化するために、「エンタテインメント事業推進室」を2015年4月に新設した。

 エニーでは、イベントの企画制作からチケット販売までを行っており、事業領域はイベント興行の上流から下流までをカバーする。J:COMは同社子会社化を機に、より収益性の高い川上の分野である有料イベントの企画制作に本格的に取り組み、イベント事業の強化と、一層の顧客満足度向上、解約防止を図る方針。

 エニーが全国12カ所で展開するチケット販売店舗「ちけっとぽーと」を利用者との新たなタッチポイントとして活用する。イベントを映像化し放送・配信やDVD販売などの二次利用を推進することでも相乗効果が期待できると想定する。J:COMの強みである番組供給会社(ケーブルテレビに専門チャンネルを提供する会社)とのネットワークを最大限に活かし、独自イベントの企画から販売までを手がけるなど、子会社化の効果を早期に実現できるようイベント事業をさらに加速させていく。

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