写真●河合塾の土井 康正氏(業務改革システム部長)
写真●河合塾の土井 康正氏(業務改革システム部長)
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 「クラウドの活用は始まったばかり。今後は、クラウドのアプリケーション機能も利用して、ITのスピードを上げていきたい」――。大手予備校の一つである河合塾の土井 康正氏(業務改革システム部長、写真)が、2015年6月17日、名古屋で開催中の「Cloud Days 名古屋 2015/ビッグデータEXPO 名古屋 2015/セキュリティ2015 in 名古屋/スマートフォン&タブレット2015 in 名古屋」のKEYNOTE講演に登壇。「河合塾バンザイシステムを支えるクラウド基盤」と題して、河合塾におけるITの位置づけや、受験生向けの「バンザイシステム」のクラウドを活用した再構築、最近構築した災害対策サイトについて講演した。

 冒頭で、土井氏は「教育界は、量、質ともに変化が起きている。質については、知識重視から、自ら学ぶ意欲や思考力・判断力・表現力重視へ変遷している。また量については、高卒者数が2018年以降、本格的な減少期に移行する。さらに、偏差値50~55の学力における中間層の勉強時間が大きく減ってきている。つまり、河合塾には非常に厳しい状況になっている」と指摘。こうした状況では、「ITが一歩、二歩先に進んで、サポート、リードしていかなければならない」と語る。

 河合塾のIT化を推進しているのが、業務改革システム部である。ただし、現在、業務改革システム部に所属するのは、「私一人だけ」(土井氏)。部長を残して、業務改革システム部のスタッフは全員、ITマネジメントパートナーズに出向している。ITマネジメントパートナーズは、2012年11月1日に設立された、富士通の100%子会社で、2013年4月1日から、河合塾のシステム開発・運用業務を請け負っている。