VOYAGE GROUPは2015年6月11日、インターネット広告ベンチャーのログリーに出資して持ち分法適用会社にしたと発表した。同社の投資子会社を通じて3億6000万円を出資した。出資比率は16.79%になった。ログリーは「DSP」と呼ぶ、ネット広告を効率的に配信するシステムを手がける。VOYAGE GROUPは同社の技術を使い、広告配信事業を拡大する。

 VOYAGE GROUPはネット広告事業のうち「SSP」と呼ぶシステムを提供している。SSPは広告枠を提供する媒体サイト運営事業者に向けたシステムだ。媒体サイト運営事業者は、サイト訪問者の閲覧履歴や企業が販売する広告枠情報などを基に、最も広告料金が高い広告を選べる。

 VOYAGE GROUPは既存事業であるSSPに、ログリーが手がけるネット広告事業を加えて同事業を拡大する。ログリーが運営しているDSPは、広告主向けのシステム。DSPは広告を見せたいサイト訪問者の属性といった条件に応じて、最も適した媒体サイトの広告枠を選んで配信する。VOYAGE GROUPはSSPとDSPの双方を同社グループで手がけることで、より効率的にネット広告を配信できるようにする。

 ログリーは媒体サイトの体裁に合わせた広告である「ネイティブ広告」の配信事業も手がける。同社はWebサイトの内容を自動解析し、ネット広告の表示形式を媒体サイトの体裁に応じて自動的に変換する技術を持つ。具体的にはニュースサイトの記事や交流サイトの投稿文、ECサイトのお薦め商品など、それぞれのサイト特有のコンテンツと体裁を合わせる。