中国Alibaba(阿里巴巴)のJack Ma(馬雲)会長は、米国ニューヨーク市で現地時間2015年6月9日に講演し、米国市場でEC大手に対抗するのではなく、中小企業のパートナーとなることを強調したと、複数の米メディア(TechCrunchForbes)が報じた。

 Ma会長はニューヨーク経済クラブで行ったスピーチで、Alibabaの成長機会と戦略は、米Amazon.comや米eBayと競争することより、「中国進出を考える米国の中小企業を支援することにある」と述べた。

 Ma会長によれば、今や中国の中流階級の人口は米国総人口に相当し、今後10年で5億人に増加する見通しだ。中国は中流階級の需要に対応するために製品を輸入しなければならず、「我々には米国製品がもっと必要だ」と同氏は述べた。

 AlibabaはAmazon.comとよく比較されるが、Alibaba自身は製品を売買せず、「小規模事業者が製品の販売、調達、在庫、配送を行うのを支援している」とMa会長は説明。Alibabaの昨年の総取引額は3900億ドルで、5年以内に1兆ドルを目指すとしている。また、現在Alibabaの総売上高のうち、国外による収入が占める割合はわずか2%だが、10年以内に40%以上に拡大したいと考えている。