デルは2015年6月9日、Cumulus LinuxやCisco IOS互換OSなど、搭載OSを自由に選べるネットワークスイッチの新モデル「Dell Networking Z9100」(写真1)を発表した。100Gビット/秒対応ポートを搭載する。出荷は2015年後半。OSを選べるスイッチとしては、10Gポートや40Gポートを搭載する既存モデルとあわせて4モデルめ。今後市場に提供する新モデルについては、いずれもOSを選べるようにするという。
x86系CPUと米ブロードコムのASIC(特定用途向けIC)を採用した、汎用スイッチハードウエアの一つ。OSのブートローダー(ONIE:Open Network Install Environment)を介して4種類のOS/ソフトウエアが動作する。デルは2014年以降、スイッチのハードウエアとOSを分離する戦略を採用している(関連記事:Linux管理者向けにスイッチOSの選択肢を追加)。「ハードウエアやOSが一体化したプロプライアタリーなネットワーク製品の世界を変える」(デル)のが狙いだ(図1)。
米デルのジョナサン・セクラー氏(写真2)は、「ネットワーク機器の標準化とオープン化を推進することがSDN(ソフトウエアデファインドネットワーク)を支える」と強調。テクノロジーを分離する三つの戦略によって、ユーザーの選択肢が広がるとした。具体的には、(1)スイッチのハードウエアとOSの分離、(2)オーバーレイ型ネットワーク仮想化ソフトによる物理ネットワークと仮想ネットワークの分離、(3)OpenFlowなどによるネットワーク制御とフォワーディングの分離、である。