韓国Samsung Electronicsは、今年後半にリリースする腕時計型ウエアラブル端末(スマートウオッチ)に、同社のモバイル決済機能「Samsung Pay」を搭載する計画らしい。韓国Electronic Times(韓国電子新聞)が現地時間2015年6月8日に報じた記事を引用するかたちで、英Reuters米International Business Timesが伝えている。

 韓国電子新聞が関係筋から入手した情報によると、スマートウオッチの新機種「Orbis」(開発コード名)はNFCチップを搭載し、Samsung Payによる支払いに対応する。

 Samsungは今年3月に最新フラッグシップモデル「Samsung Galaxy S6」「同S6 edge」を発表した際、Samsung Payの提供について明らかにした(関連記事:Samsung、「Galaxy S6」と曲面ディスプレイの「S6 edge」を発表)。Galaxy S6および同S6 edgeが最初のSamsung Pay搭載端末になるとし、当初は早ければ7月にSamsung Payを開始するとしていた。しかし9月ごろに延期することを同社のRhee Injong執行副社長が明言したと、今月初めに複数の海外メディアが報じた(関連記事:「Samsung Pay」は韓国・米国で9月開始、その後中国・欧州に拡大)。

 Samsung PayはNFCのほか、今年2月にSamsungが買収を発表した米LoopPayの「Magnetic Secure Transmission(MST)」技術をサポートする(関連記事:Samsung、モバイル決済の新興会社LoopPayを買収へ、Apple Payに対抗)。しかし新スマートウオッチがMST技術をサポートするかどうかは不明だという。

 NFC技術を用いたモバイル決済サービスに関しては、米Appleが昨年「Apple Pay」を開始し、米Googleも先月「Android Pay」を発表した。Appleは米国に加え、7月に英国でApple Payを展開することを6月8日に発表している(Appleのプレスリリース)。