Worldwide Developers Conference(WWDC)2015のWebサイト
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 米Appleが世界開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)2015」で新しい音楽サービスを発表するのは間違いなさそうだ。米Sony Music Entertainment(SME)のDoug Morris最高経営責任者(CEO)が認めたと、米IT関連ニュースサイト「VentureBeat」が報じた。WWDCは米カリフォルニア州サンフランシスコで現地時間2015年6月8日に開幕する。

 VentureBeatによると、Morris氏はフランスのカンヌで開催された音楽産業の国際見本市「Midem」で、6月7日にインタビューのステージに登場し、Appleが新しい音楽ストリーミングサービスを「明日、発表する」と述べた。WWDCの基調講演にはMorris氏も登壇するという(米Macworldの情報)。

 Morris氏は同サービスの詳細について明らかにしなかったが、月額9.99ドルという標準的な利用料になるとみられる。同氏はインタビュー中に「財務の視点から、広告を掲載する無償サービスより有償のストリーミングサービスの方が好ましい」と強調した。

 Appleが2014年に約30億ドルで買収した米Beats Electronicsの音楽事業「Beats Music」をベースにした定額制の音楽ストリーミングサービスをWWDCで発表する、との憶測はすでに複数のメディアが伝えていた(関連記事:Apple、月額10ドルの音楽ストリーミングサービス発表か)。英Spotifyが提供しているような無料の広告付きサービスは用意しない代わりに、Appleが現在「iTunes Radio」で提供しているような無料のインターネットラジオサービスを提供し、著名なDJなどがホスト役を務めるチャンネルを設ける。

 2014年12月時点でBeats Musicの米国会員は約30万3000人。一方、Spotifyの米国会員は470万人と大きく水を開けられている。Appleは長期のトライアル期間を設けるなどして、新サービスで1億人の会員獲得を目指している(米New York Timesの報道)。