米国防高等研究計画局(DARPA)が主催する災害救助ロボットの競技会「DARPA Robotics Challenge(DRC)」の決勝戦(Final)が、2015年6月5日(米国時間)に米国カリフォルニア州ポモナ市の「Fairplex」で開幕した。1日目にして早くも8個の課題を全てクリアするチームが現れるなど、順調な滑り出しとなった。

 DRCは、2011年に起こった福島第一原子力発電所のような過酷な災害現場で人間の代わりに活動できるロボットを開発するという目的で開かれている競技会だ。DARPAが設定した8個の課題(タスク)を、ロボットが1時間以内に完了できるかどうかで競う(関連記事:災害救助ロボの競技会「DARPA Robotics Challenge」が開幕、24チームが参加)。参加チームは24チームだったが、1チームが棄権したため、実際には23チームが課題に挑戦した。それぞれの課題を写真付きで見ていこう。

 1個目は、人間用の自動車をロボットが走行するという課題だ。道中には障害物が設けられているので、ロボットには巧みなハンドルさばきが求められる(写真1)。

写真1●自動車を運転する課題
写真1●自動車を運転する課題
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 2個目は、自動車から降りるという課題だ。バランスを取りながら自動車を降りるのは、ロボットにとってはかなり困難であるらしく、この課題をパスして次に進むチームも続出した(写真2)。

写真2●自動車から降りる課題
写真2●自動車から降りる課題
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 3個目は、ドアを開けて部屋の中に入るという課題だ。ロボットはアームを使ってドアのノブをつかんで回し、ドアを押し開いて中に入る必要がある(写真3)。

写真3●ドアを開けて部屋に入る課題
写真3●ドアを開けて部屋に入る課題
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 4個目は、バルブを回す課題だ。バルブをつかむのではなく、バルブの中にアームを突っ込んで回すことも可能だ(写真4)。

写真4●バルブを回す課題
写真4●バルブを回す課題
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