国内有数の教育関連イベント「New Education Expo 2015 in 東京」が、2015年6月4日に東京・江東区有明で開幕した(写真1)。3日間の日程で、教育関係者向けのセミナー66本を開催するほか、タブレットや電子黒板、デジタル教材などのICT(情報通信技術)関連の製品やサービスなどを展示する。

写真1●20周年を迎えた「New Education Expo」の開会式
写真1●20周年を迎えた「New Education Expo」の開会式
総務大臣補佐官の太田直樹氏や東京工業大学名誉教授の清水康敬氏などが挨拶した
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 New Education Expoの開催は20回目。会場で開催した記念式典に登壇した総務大臣補佐官の太田直樹氏は、「ICTを含めた技術を教育に活用する『EdTech』に若い力が集まって、将来楽しみな変化が生まれている。こうした変化を少しでも早く学びの場に届けたい」と挨拶した。

 国内では、小中高等学校で、タブレットやパソコンを利用した教育やデジタル教材による学習が広がりつつある。会場でも、こうした学習用端末や電子黒板、ネットワーク関連機器、授業向けのデジタル教材の展示が目立った。

 ソニーは、専用の学習用タブレット「Tenobo端末」を利用した授業支援システム「Tenobo学習システム」を展示している(写真2)。Tenobo端末は、画面の左側に教材を表示しながら、右側に児童・生徒がペン入力でノートを取る仕組みになっている。児童・生徒が教材の一部を右の画面に張りつけたり、生徒が記入したノートの画面を教員が参照できる機能を用意。児童・生徒のノートをリアルタイムに教員が把握できるので、従来より踏み込んだ的確な指導ができるという。発売は2015年10月の予定。今後、10校前後の教育機関を公募して実証実験を実施する。

写真2●ソニーが2015年10月に発売する予定の学習用タブレット「Tenobo端末」
写真2●ソニーが2015年10月に発売する予定の学習用タブレット「Tenobo端末」
画面の左側に教材を表示しながら、右側に児童・生徒がペン入力でノートを取る仕組みになっている
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