サンリオなど5社の株主向けサイトから4月上旬に株主情報が漏洩した可能性が判明した件について、サイトの開発・運用の委託先であるインベスター・ネットワークス(INV)は2015年5月29日、1万2014件の株主情報が社内から漏洩した事実を認め、公表した。これを受けてサイトを使っていた5社のうちロート製薬など3社は同日、情報漏洩した株主にお詫びの品を送ると発表した。

 INVは事態が分かった4月7日から、サイバー攻撃による流出と内部犯行による流出の両面を視野に入れて調査を進めていた(関連記事:株主向けサイトから5社1万4667人の株主情報が漏洩か)。今回、サイバー攻撃についてNEC子会社のサイバーディフェンス研究所に、内部犯行について三井物産セキュアディレクションにそれぞれ調査協力を仰いでいた。

 調査は5月26日に完了し、1万2014件のデータが流出したことが分かった。2015年2月23日時点の登録株主の情報が盗まれたとみられる。INVは4月9日時点では盗まれた日時が分からないため、情報漏洩の可能性をサイトの登録者の全てである1万4667人と公表していた。

 漏洩した株主情報は氏名や住所、性別、生年月日、電話番号、メールアドレスの6項目。当初盗まれた可能性があるとしていた株主番号は盗まれておらず、ログイン用のパスワードやサイトから株主が任意で入力した追加情報も盗まれていなかったという。