中国Baidu(百度)とドイツDaimlerがネット接続対応自動車(コネクテッドカー)に関する提携を結んだ。上海で開催中のコンシューマー向け家電見本市「CES」で、両社が現地時間2015年5月25日に発表したと、英Reutersが報じた。

 提携のもと、Daimlerが中国向けに販売する「Mercedes-Benz」にBaiduのソフトウエアを組み込み、スマートフォンを接続したダッシュボードから音楽再生やインターネットサービスなどにアクセスできるようにする。

 提携に基づいた自動車の生産時期については、明らかにしていない。

 自動車メーカー各社は、車内で利用できるインフォテインメント(情報および娯楽)サービスの拡充や、スマートフォンの活用推進を図っている。フィンランドNokiaが「戦略上の選択肢」を検討している地図事業HEREを巡っては、Daimler、BMW、Audiのドイツ自動車メーカーによるコンソーシアムなどが買収に関心を示していると報じられた(関連記事:Nokia、HERE売却は「時間をかけて検討」、好条件の提案待ちか)。Baiduは、HERE買収に名乗りを上げている米Uberと連携するとも伝えられている。

 またDaimlerは5月23日、米Qualcommの子会社Qualcomm Technologiesとの戦略的提携を発表した。Qualcomm Technologiesの無線給電技術を利用し、Daimlerの電気自動車(EV)およびプラグインハイブリッド車を無線で充電できるようにするほか、車内におけるスマートフォンなど電子器機の無線充電を可能にする。