大分ケーブルテレコム(OCT)と住友電気工業は2015年5月25日、共同で10Gbpsの伝送速度を実現する10G-EPONシステムを利用した実証実験を5月に開始したと発表した。

 国内のケーブルテレビ事業者が10G-EPONシステムを使用したフィールド実験を行うのはOCTが初だという。住友電工は実験に使用する機器の提供とシステム構築を担当した。実験エリアは大分市内の稙田(わさだ)サブセンターエリア。期間は、2カ月程度を予定する。

 実験では10Gbpsの高速伝送規格10G-EPON に対応したPON回線カード「FCM7133」を搭載した次世代EPONシステム局側装置「FSU7100」、同機器と接続して10Gbpsで通信を行う加入者側端末「FTE7502」、1Gbpsで通信を行う加入者側端末「FTE6083」を使用する。

 OCTはこの実験で既存ケーブルテレビサービスへの影響や10G-EPON対応の局側装置を用いた省スペース化による運用コストの削減効果、最大通信速度を10Gbpsへ引き上げることによる高速通信サービスメニューのラインナップ強化に向けた検証を行う。

 住友電工は、この実験で得られた10G-EPONシステムの実フィールドでの伝送性能データなどを参考に、更なる性能・機能向上に役立てていく方針。

、住友電工の10G-EPONシステムは、「10Gbps通信用端末と1Gbps通信用端末の混在運用が可能」「局側装置の高密度実装」「米CableLabsよりDPoE1.0 認証を取得済み」などが特徴という。今回の10G-EPON システムは6月10、11日に東京国際フォーラムで開催される「ケーブル技術ショー2015」の住友電工ブースに出展する。

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