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 フィンランドNokiaのRajeev Suri最高経営責任者(CEO)は、通信業界の専門誌「European Communications」のインタビューに応じ、地図事業HEREについては売却を焦らず、しばらく時間をかける姿勢を示した。Nokiaは2015年4月にフランスAlcatel-Lucentの買収計画を発表した際、HEREについて売却を含めた「戦略上の選択肢」を検討していることを明らかにした(関連記事:Nokia、Alcatel-Lucentを156億ユーロで買収へ)。

 HEREは、Nokiaが2008年に買収した米Navteqをベースに位置関連サービスおよび地域コマースを手掛けている。ドイツBMW、Audi、Daimlerが組織するコンソーシアムのほか、米Uberや米Facebookなどが、HEREの買収に関心を示していると報じられている。Uberは約30億ドルで買収を提案したと伝えられた(関連記事:Uber、Nokiaの地図事業HEREに30億ドルの買収提案)。

 European Communicationsが現地時間2015年5月21日に公開した記事によると、Suri CEOは「HEREは相当な関心を集めている」と多くの反応があったことを認めたが、どこと交渉するかは明らかにしなかった。同氏は「もっと時間が必要だ。正しい価値を得られないなら、売却しない可能性もある」と述べた。

 米Wall Street Journalは、Suri CEOの発言から「Nokiaはさらに好条件の買収提案を待っている様子だ」と報じている。

 Nokiaが4月30日に発表した2015年第1四半期の決算報告によると、HERE事業の売上高は2億6100万ユーロで前年同期から25%成長した(米CNETの報道)。