写真●ファーウェイ・ジャパンの王剣峰社長
写真●ファーウェイ・ジャパンの王剣峰社長
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 ファーウェイ・ジャパンは2015年5月21日、事業戦略説明会を開催した。同年2月1日に社長に就任した王剣峰(ジェフ・ワン)氏は、次の10年の戦略として“コラボレーションによる成長戦略”を掲げ、「日本企業が開発する高性能の部品を中国本社に紹介し、世界進出の手伝いをしたい」と語った(写真)。

 中国ファーウェイ(華為)の2014年度連結売上高は、対前年度比2割増となる5兆5000億円だった。ネットワーク機器、スマートフォン、法人向けICT製品いずれも成長し、富士通の2014年売上高である約4兆7000億円を上回った。

 従業員数は約17万人で、うち日本法人の従業員数は約700人である。横浜にR&Dセンターを備え、2015年3月にはNTTドコモと5G中核技術の共同実験実施で合意した。

 ファーウェイ・ジャパンの重要な業務が、日本の部品メーカーからの調達だ。2014年度に日本企業から調達した部品の合計額は2880億円で、「ファーウェイ・ジャパンの日本での売上高よりも多い」(王氏)。

 サーバーやスイッチ機器などの法人ICTソリューションは世界で約3700億円を売り上げているが、日本では「始めてから2年でまだ市場規模は小さく、知名度も低い」(王氏)。今後はインターネットサービスプロバイダー(ISP)やデータセンター事業者、ネット企業などへの売り込みを強化する考えだ。