中国Lenovo Group(聯想集団)は現地時間2015年5月21日、2015会計年度第4四半期(2015年1~3月)の決算を発表した。米Googleから米Motorola Mobilityを、米IBMからx86サーバー事業を買収してから初となるフル四半期決算は、売上高が拡大したものの、純利益は大きく落ち込んだ。

 総売上高は113億3400万ドルで、前年同期比21%増加した。構成比はパソコン事業が63%、モバイル事業が25%、企業向け事業が9%だった。

 純利益は1億ドル(希薄化後1株当たり純利益は0.90ドル)となり、同37%減少した。しかしアナリストの平均予測である9160万ドルは上回った(米CNETの報道)。

 事業別の業績を見ると、パソコンとWindowsタブレット端末を手がけるPC Group(PCG)部門は、売上高が72億ドルで、前年同期と比べ11%成長した。パソコン出荷台数は1330万台で、同2.7%増加した。

 Motorola事業と、Lenovoブランドのスマートフォン、Androidタブレット端末、スマートTVを含むMobile Business Group(MBG)部門は、売上高が28億ドルで、スマートフォンの出荷台数は1870万台だった。Motorolaが中国への再参入を果たしたことから(関連記事:Lenovo傘下のMotorola、中国にスマホ3機種投入へ)、今後の成長を期待している。

 IBMから獲得した「System x」サーバーや、ストレージ、ソフトウエアおよびサービスを含むEnterprise Business Group(EBG)部門は、売上高が11億ドルだった。

 地域別の売上高は、中国が前年同期からほぼ横ばい31億ドルで、総売上高の27%を創出した。パソコンに関しては市場シェア33.6%で首位を維持したが、スマートフォンは激しい競争に苦戦している。

 アジア太平洋地域の売上高は17億ドルで、総売上高に占める割合は15%。同地域におけるスマートフォンの出荷台数は前年同期と比べ40%増加した。

 EMEA(欧州/中東/アフリカ)の売上高は前年同期比15%増の30億ドルで、総売上高の26%を占めた。パソコン販売が好調だったほか、スマートフォンの出荷台数が240%増加した。

 米大陸の売上高は36億ドルと、前年同期比85%急伸し、総売上高の32%を占めた。Motorola事業とSystem xの買収を成長の主な要因として挙げている。

 同時に発表した通年(2014年4月~2015年3月)の業績は、売上高が前年度比20%増の462億9600万ドルで過去最高を記録した。純利益は8億2900万ドル(希薄化後1株当たり純利益は7.69ドル)で同1%増加した。製品出荷台数はパソコンが6000万台、スマートフォンが7600万台、タブレット端末が1200万台だった。

 Lenovoは、Motorola事業を買収後4~6四半期以内に黒字化し、EBG部門をSystem x獲得から1年以内に50億ドル規模に拡大することを目指している。

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