写真●事業戦略を説明するシマンテック エグゼクティブ・バイス・プレジデント ワールドワイドセールスのエイドリアン・ジョーンズ氏
写真●事業戦略を説明するシマンテック エグゼクティブ・バイス・プレジデント ワールドワイドセールスのエイドリアン・ジョーンズ氏
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 シマンテックは2015年5月21日、都内でセキュリティ事業戦略説明会を開催した。「いかに攻撃者の侵入を防ぐか」から「いかに侵入を素早く検知するか」に比重を移し、クラウド型のサンドボックスなど、発見が難しい未知の脅威を検知するサービスを強化する。日本市場向けには、SOC(セキュリティ監視センター)の規模を拡張するほか、侵入などの事態に素早く対処するインシデントレスポンス要員を新たに採用する。

 米シマンテックは2015年1月、旧ベリタスの情報管理事業を「ベリタス・テクノロジーズ」として分社化し、セキュリティ専業の企業になった。この分社化について、シマンテック エグゼクティブ・バイス・プレジデント ワールドワイドセールスのエイドリアン・ジョーンズ氏は「これまでセキュリティと情報管理は、事業として重なる部分が小さかった。分社化で、それぞれが正しい方向に投資を集中できるようになる」と説明した(写真)。

 同社は2014年末から「ユニファイドセキュリティ戦略」を推進している。同社のソフト/ハード製品やSaaS、SOCなどのサービス運用を通じて収集した情報を、単一のデータベースに集約し、プラットフォームとして整備。セキュリティ脅威の分析やサービスの改善、新サービスの創出に活用する。

 一例として、大規模データの分析を基に、顧客企業のセキュリティ水準を世界の同業他社と比較できるベンチマーキングサービス「SymGauge」を提供する。将来はパートナー企業にもデータべースを開放し、データを活用したアプリケーションを開発できるSDKを提供する。