サンリオは2015年5月19日、株主向けサイトに登録した同社株主の個人情報が漏洩していた事実を認めた。同社は4月8日に株主の氏名や住所、電話番号など7項目が漏洩した可能性があると公表していた(関連記事:サンリオ、株主6249人の個人情報が漏洩か)。漏洩した人数や経路は公表していないものの、漏洩した可能性のある株主6249人にお詫びの品として1000円分のクオカードを送る。

 お詫びの品に加え、「サンリオピューロランド」などで使える入場券を6月上旬までに送る。入場券は株主が株主向けサイト「サンリオ株主ポイント倶楽部」の登録時に得た1000ポイントに相当するものという。併せて4月7日から利用を停止していた株主向けサイトについて、今後の中止も決めた。

 サンリオは2014年12月から株主向けサイトを開設、株主が株保有数などに応じたポイントで株主優待品を選べるようにしていた。2015年3月期の株主優待品は5月20日から選択できると告知していたため、19日に今後の方向性を発表したとみられる。

 事態が分かってから1カ月強、サンリオならびに株主向けサイトの構築と運用を委託するインベスター・ネットワークス(INV)は個人情報漏洩については「可能性がある」と一貫して表現してきた。今回、サンリオは「その後、漏洩の事実が確認されました」と事実を認めた。だが、事実認定に至った経緯と実際に漏洩した人数、漏洩した経路について同社は「INVに聞いてほしい」(広報)とする。INVは「現時点でも調査中であり回答できない」(管理部)と話す。

 INVのサービスを使っていて株主情報が漏洩した可能性があるのはサンリオのほか4社ある。ゴルフダイジェスト・オンラインやアルデプロ、トランスコスモス、ロート製薬だ。各社は4月8日と9日に相次いで事態を公表、INVは4月9日に5社合計で1万4667人の株主情報が漏洩した可能性があると公表した(関連記事:株主向けサイトから5社1万4667人の株主情報が漏洩か)。

サンリオの発表資料