図1●8Kの衛星放送実験の概要
図1●8Kの衛星放送実験の概要
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図2●符号化装置と復号化装置の仕様
図2●符号化装置と復号化装置の仕様
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 日本放送協会(NHK)は2015年5月14日、「第69回技研公開」(同5月28日から同月31日に開催)で、8Kの衛星放送実験を公開すると発表した。同実験を公開するのは世界初という。

 2016年の8K試験放送を想定した実験として、渋谷のNHK放送センターから送信した8K信号を、現行のBS放送で使用している放送衛星(BSAT-3b)を経由して技研公開の会場で受信する(図1)。符号化装置(HEVCに対応)により、72Gbpsの8K映像信号を85Mbpsに圧縮し、新開発のリアルタイム復号化装置で復号する。

 符号化装置と復号化装置は、MPEG-4 AACに対応した22.2マルチチャンネル音響の符号もしくは復号を行う機能を備える(図2)。さらに映像と音声の多重化方式としてMMTに対応する。

 衛星伝送の変調方式には16APSKという高効率の伝送方式を用いることで、約100Mbpsの伝送を実現する。誤り訂正の符号化率としては7/9を用いる。

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