写真1●F5ネットワークスジャパン、セールスエンジニアリング本部本部長のギド・フォスメア氏
写真1●F5ネットワークスジャパン、セールスエンジニアリング本部本部長のギド・フォスメア氏
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画面1●LineRateの適用領域
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画面2●LineRate Precisionの価格
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 F5ネットワークスジャパンは2015年5月12日、動作が軽快で低価格な負荷分散装置「F5 LineRate」を発売した(写真)。利用者からのアクセスを複数台のサーバーに均等に割り振り、通信トラフィックの負荷集中を避ける装置で、年額421ドルからと従来製品より手軽に導入しやすくした。同社が買収した米ラインレート・システムズの製品で、主力製品BIG-IPではカバーできなかった顧客ニーズに応えるのが狙い(画面1)。

 ハードウエアではなくソフトウエアとして提供する。下位版の「LineRate Point」と、上位版の「LineRate Precision」の2つを用意。下位版は大量導入を想定しており、販売代理店を介して最小400台から導入できる。一方、上位版は同社直販サイトで1台単位で販売する。

 主力のBIG-IPは、セキュリティ機能などを兼ね備え最小構成で1台当たり200万円程度かかっていた。LineRate Precisionの場合、通信トラフィックが少ない場合は無料で使える(画面2)具体的には、スループットが5Mビット/秒、レイヤー4のコネクションが1分当たり120件、レイヤー7のトランザクションが1分当たり180件までなら料金がかからない。

 有料版は、6プランを用意した。最小プランは年額421ドルで、スループットが10Mビット/秒、レイヤー4のコネクションが1秒当たり10件、レイヤー7のトランザクションが1秒当たり100件まで。最大プランは年額1万789ドルでスループットが1000Mビット/秒、レイヤー4のコネクションが1秒当たり1000件、レイヤー7のトランザクションが1秒当たり1万件まで。

 同日、、ウェブサイトへの攻撃を防ぐWAF(Webアプリケーションファイアウォール)と呼ぶクラウド型サービス「F5 Silverline WAF」の提供も開始した。トラフィックをいったんクラウド上で受け止めることで攻撃を防御する仕組み。

 提供中のクラウドサービスブランド「F5 Silverline」の第二弾サービスで、第一弾は2015年2月に開始したDDoS(分散サービス妨害)対策の「F5 Silverline DDoS Protection」。(関連記事:F5がネットセキュリティのSaaSを開始、第一弾はDDoS対策)。