写真●Hitachi Virtual Storage Platform G800
写真●Hitachi Virtual Storage Platform G800
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 日立製作所は2015年4月28日、ディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」のミッドレンジモデル新製品を販売開始すると発表した(写真)。「VSP G800」「同 G600」「同 G400」「同 G200」「同 G100」の5機種を用意。全モデルに同一の基本ソフト「Hitachi Storage Virtualization Operating System(SVOS)」を搭載することで「同じ機能、同じ使い勝手を提供するだけでなく、上位機種へのアップグレードが容易になる」(日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 企画本部長の山本康友氏)。

 SVOSは、2014年4月に販売開始したハイエンド向け「VSP G1000」で初めて採用。今回、ミッドレンジにも広げた。複数ストレージのデータを仮想化する「Hitachi Universal Volume Manager」や、複数VSPを仮想化する「global storage virtualization」といったSVOSの機能が、ミッドレンジモデルでも利用可能になる。

 global storage virtualizationは、ディザスターリカバリー構成で利用するほか、業務を止めることなく上位VSPへのアップグレードを可能にする。今回発表したG100からG800の5機種間では、既にアップグレードが可能。将来は、G1000も対象に加える計画だ。

 今回、SVOSに「active flash」と呼ぶ新機能を搭載した。SSDや日立独自開発のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flashといったフラッシュ媒体とHDDを混載した構成で、データ配置の最適化を図る。アクセスが集中しているデータを高速なフラッシュ媒体に移動することで、レスポンスやスループットを高める。

 active flashは、I/O数をベースに独自アルゴリズムを使い、「42Mバイト単位で、早い場合は数秒でデータを移動する」(企画本部 PF広報部 技師の印南雅隆氏)。30分単位でモニタリングしてデータ移動する機能は以前よりある。active flashを併用することで、アクセス負荷の変化に応じるスピードが上がる。HDDにフラッシュ媒体を加えた構成で、配置設計が不要になることもactive flashのメリットである。

 製品価格はG100は165万6000円から。G200、G400、G600、G800はそれぞれ430万円から、896万4000円から、1158万4000円から、2429万4000円から。なおG800のみ、8月より販売開始する。