図1●Bluemixを構成する技術
図1●Bluemixを構成する技術
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 日本IBMが2015年4月27日、同社のクラウド事業戦略の説明会を開催した。消費者向けけアプリやWebサービスなど、素早い開発や改良が求められる顧客接点のシステム(SoE: System of Engagement)に適した基盤として、同社のクラウドサービス群「Bluemix」の採用を顧客企業に働きかける(図1)。

写真●日本IBM クラウド事業統括担当の小池裕幸執行役員
写真●日本IBM クラウド事業統括担当の小池裕幸執行役員
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 「企業のIT投資は、『顧客接点のシステム』へと圧倒的に流れている」と、日本IBM クラウド事業統括担当の小池裕幸執行役員は語る(写真)。オンプレミス、オフプレミスを問わず、ハイブリッドクラウドとしてのBluemixサービス群全体を拡販するため、日本IBMは同年2月にクラウド事業を統括する社長直轄の組織を設置した。営業、技術に加えて、マーケティングやBluemixのエコシステム開拓など、クラウド事業に関わる200人弱の従業員を集約した。

 IBMはBluemixの利用形態について、これまで提供していたインフラ共用型の「Public」、専用環境型の「Dedicated」に加え、顧客企業が自社のデータセンターで運用できる「Local」の提供を2015年夏に始める。

図2●顧客接点のシステム(SoE)と基幹系システム(SoR)の連携を想定
図2●顧客接点のシステム(SoE)と基幹系システム(SoR)の連携を想定
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 日本IBMによれば、顧客の接点となるSoEシステムについて、近年では顧客情報を管理する基幹系システム(SoR:System of Record)と連携させるニーズが強まっているという。IBMはSoEシステムとSoRシステムを安全に接続できるサービス「Secure Passport Gateway」をあわせて提供する(図2)。