企業向けのメッセージングサービスを手掛けるChatWorkとL is B(エルイズビー)は2015年4月27日、新たな資金調達や業務提携を実施すると発表した。ChatWorkは、GMOインターネットグループの投資会社であるGMO VenturePartnersから3億円を資金調達。エルイズビーはインターネットイニシアティブ(IIJ)から1億2500万円の出資を受ける。企業向けメッセージングの需要が高まる(関連記事:LINE風UIを企業でも、ビジネスで広がるメッセージングサービス)なか、サービス強化を図る。

 国内外の6万6000社にメッセージングサービス「ChatWork」を展開するChatWorkが他社の出資を受けたのは、今回が初めて。2000年の創業以来、従来は自己資金のみで経営を進めてきた。

 同社は今回の出資を機に、「株式上場を視野に入れ、ビジネスツールとしての信用力を向上する」(同社)とする。エンジニアの獲得や新機能開発、プロモーション、パートナー開拓などの施策を推進し、世界のインフラとなるサービスを目指す。

 メッセージングサービス「direct」を運営するエルイズビーは2015年5月1日付でIIJから1億2500万円の出資を受け、IIJのクラウドサービス「IIJ GIO」上で動作するdirectのプライベートクラウド版を共同で開発する。directは現在、パブリッククラウドのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)で運用しているが、「大企業からの引き合いが増えており、よりセキュアかつ大規模な利用を希望する企業からの要望に応える」とエルイズビーの横井太輔代表取締役CEO(最高経営責任者)は話す。

 2015年内にベータ版、2016年3月までに正式版の提供を開始予定だ。IIJは、directと顧客企業の社内システムを連携させるプログラムの開発や運用なども手掛ける。