国民生活センターは2015年4月23日、アダルトサイトに関する相談が急増しているとして注意を呼びかけた。2014年度中には10万件を超える相談が寄せられている。その多くは「有料サイトだという認識がなかったのに料金を請求された」といった、料金に関する相談。実際に被害が出ているケースも少なくないという。

 近年、国民生活センターや全国の消費生活センターなどには、アダルトサイトに関する相談が多数寄せられていて、2014年度には過去最多の10万6279件に達したという(図1)。年齢別で見ると、60歳以上からの相談がおよそ2割を占めている(図2)。

図1●国民生活センターなどに寄せられたアダルトサイトに関する相談件数の推移(国民生活センターの発表資料から引用。以下同じ)
図1●国民生活センターなどに寄せられたアダルトサイトに関する相談件数の推移(国民生活センターの発表資料から引用。以下同じ)
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図2●60歳以上の相談者(契約当事者)の割合
図2●60歳以上の相談者(契約当事者)の割合
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 被害に遭う前の相談が多かったものの、身に覚えのない料金を払った例も少なくない。料金を払ってしまったという相談は3802件で、1件当たりの平均被害額は約27万円だった(図3)。

図3●既払いの相談件数と平均既払い金額の推移
図3●既払いの相談件数と平均既払い金額の推移
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