米Amazon.comが現地時間2015年4月23日に発表した同年第1四半期(1~3月)の決算は、売上高が227億1700万ドルとなり、前年同期の197億4100万ドルから15%増加した。一方で純損益は5700万ドルの赤字に転落した(希薄化後の1株当たり純損失は0.12ドル)。前年同期は1億800万ドルの黒字(希薄化後の1株当たり純利益は0.23ドル)だった。当期の営業利益は2億5500万ドルで、前年同期から74%増加した。

 売上高の内訳は、北米(米国とカナダ)が134億600万ドルで前年同期から24%増加した。海外(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン、インド、メキシコ、ブラジル、オーストラリア)は77億4500万ドルで同2%減少した。Amazonは当期から業績報告の事業区分に、これまで「その他」に分類していた「AWS(Amazon Web Services)」を新たに加えた。当期のAWSの売上高は15億6600万ドルで、前年同期から49%増加した。

 AmazonのJeff Bezos最高経営責任者(CEO)は決算発表の声明で、「AWSは50億ドル規模の事業で、成長は加速している」と述べた。米Wall Street Journalによると、アナリストらはAWSの年間売上高が60億~90億ドルに達すると見積もっている。当期の各部門の売上比率は北米が59%、海外が34%、AWSが7%だった。

 当期の営業経費は224億6200万ドルで、前年同期から15%増えた。売上原価、物流、マーケティング、技術基盤とコンテンツ、一般管理費のいずれも増加した。このうち、物流が前年同期比19%増、マーケティングが同24%増、技術基盤とコンテンツが同38%増となった。

 併せて発表した2015年第2四半期(4~6月)の業績見通しは、売上高が206億~228億ドルの範囲で、前年同期比7%~18%増加すると見ている。また営業損益は、赤字5億ドル~黒字5000万ドルの範囲内と予想している。前年同期(2014年第2四半期)は1500万ドル営業損失を計上していた。

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