写真1●Webサイト上でフォントを調整しているところ
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写真2●同社が以前から販売する「TP明朝」の18フォント
写真2●同社が以前から販売する「TP明朝」の18フォント
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写真3●タイププロジェクトの鈴木功代表取締役社長
写真3●タイププロジェクトの鈴木功代表取締役社長
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写真4●既存の欧文フォントに合った和文フォントを作れる
写真4●既存の欧文フォントに合った和文フォントを作れる
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 タイププロジェクトは2015年4月23日、文字の太さを細かく調整できるフォント「TP明朝フィットフォント」を発表した。Webサイト上で縦画/横画の太さを指定すれば、それに応じたフォントを購入できる(写真1)。自社のブランディングのために独自のフォントを用意したいという企業のニーズが高まっていることを受け、自由にフォントの調整ができるようにした。

 ベースとなるのは、同社が2014年から販売する「TP明朝」。TP明朝では元々、横画の太さ(同社は「コントラスト」と呼ぶ)と縦画の太さ(同社は「ウエイト」と呼ぶ)が異なる18種類のフォントを用意していた(写真2)。最近は、「この18フォントにはないウエイトやコントラストが欲しいという声が、企業から多数寄せられている」(タイププロジェクトの鈴木功代表取締役社長、写真3)。そこで、TP明朝フィットフォントを用意した。

 TP明朝フィットフォントでは、コントラストは21段階、ウエイトは51段階で変化させられる。つまり合計のフォント数は、1071種類に上る。利用者は同社のWebサイト上で好みのコントラストとウエイトを指定すると、その場でフォントを購入できる。一フォントに含まれる文字数は9498文字。

 価格は一フォントにつき一ライセンス2万4000円(税込み)。ライセンスは、フォントをインストールするパソコンの台数に応じて必要。

 同社には、自社独自のフォント(コーポレートフォント)を利用したいという企業からの問い合わせが昨年頃から目立って増えているという。企業のブランディングにおいて「ビジュアルだけでなく、これまであまり注目されてこなかったフォントが重要なツールと位置付けられてきた」(鈴木社長)。特に、外資系企業や、海外に事業展開する日本企業などの関心が高いという。

 企業には、ディスプレイの解像度に応じて適切なフォントを選びたい、既存の欧文フォントと統一感のある和文フォントが欲しいといったニーズもあり、こうした顧客に向けてTP明朝フィットフォントを売り込む(写真4)。既存のTP明朝と比べて、2~3倍の販売数獲得を目標とする。

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