アクロニス・ジャパンは2015年4月23日、企業向けのバックアップソフト「Acronis Backup Service」を発表した。ドライブイメージをバックアップするソフトがベースで、保存先としてローカルストレージだけでなく、同社が提供するクラウドストレージサービスを選択できる点が特徴。複数のPCやサーバーを対象にして、バックアップ/リカバリーを管理できる。オンラインでは23日から提供を始める。パートナー経由の販売は5月22日からとなる。

 Acronis Backup Serviceは、対象PCやサーバーのドライブイメージをバックアップするソフトと、クラウド上の管理コンソールから成る。元のPC/サーバーの障害発生時にイメージを書き戻すだけでなく、別のPC/サーバーへ書き戻すことも可能。物理マシンのほか仮想マシンへのバックアップや復元にも対応しているため、物理・仮想を問わずに環境移行に使える。ファイル単位のバックアップや復元もできる。対応OSはWindowsとLinux。2015年6月にはOS Xにも対応する予定。仮想環境として「Hyper-V」「Red Hat Enterprise Virtualization」「KVM」「XenServer」「Oracle VM Server」をサポートする。

 Acronis Backup Serviceは、基本的なライセンスと最小限のクラウドストレージ利用権をセットにした「スターターパック」をまず購入し、対象機器の台数や必要なストレージ容量に応じて追加料金を支払う仕組みだ。PC用のスターターパックはPC3台まで利用可能で250Gバイトのクラウドストレージが使える。1年間の料金は3万6000円(税別、以下同じ)。サーバー用のスターターパックは、物理サーバー1台、仮想マシン5台、500Gバイトのクラウドストレージで年額10万8000円。いずれもローカルストレージへのバックアップは無制限。ストレージ容量の追加は、250Gバイトが年額9万円、1000Gバイトは28万8000円など。利用できるPCやサーバー、仮想マシンの台数を増やすには「エージェントパック」としてライセンスを追加で購入する。

 同日、「Acronis Backup」「同Advanced」ユーザー向けにアドインとして「Acronis Backup to Cloud」も提供する。Acronis Backup to Cloudを利用すると、Backupと同Advancedのユーザーは、クラウドストレージへのバックアップ機能、ローカルにバックアップしたデータをクラウドストレージへコピーする機能が使えるようになる。クラウドストレージの容量により価格が異なる。500Gバイトは年額9万6000円、15Tバイトは288万円などとなっている。