東京消防庁で発生した119番通報受信システムの障害に関して、同庁は2015年4月21日、納入ベンダーである日立製作所に対し、損害賠償の請求を検討していることを明らかにした(関連記事:東京の119番受信障害、原因は制御装置のバッファーオーバーフロー)。

 まずは、システム監視体制強化など事後対応のため余分にかかった同庁職員の人件費などについて、日立への請求を検討しているという。今後の調査結果次第では、システム本体に関する費用など、さらに広い範囲における賠償請求も検討していく。

 日立広報・IR部は「当社が構築したシステムにおいてこのような事態が発生し、東京消防庁と関係する皆さまに迷惑をかけたことを深くお詫び申し上げる」とのコメントを出した。日立は、今回障害を起こした「受付指令制御装置」を製造・納入するとともに、システム全体の構築・運用を受託している。