写真1●「Gozal Movie」の画面例
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写真2●BECの髙谷元悠社長
写真2●BECの髙谷元悠社長
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 クラウドソーシングを手がけるベンチャーBEC(ベック)は2015年4月21日、企業の財務や法務を動画で学べるサービスを始めると発表した。弁護士や公認会計士が出演し、事業モデルや資本政策、労務管理などの基本知識を解説する。専任の法務担当者を設けるのが難しい中小企業や新興企業の利用を想定。利用料金は無料で、同社の主力事業であるクラウドソーシングで弁護士へ業務依頼できるサービスの拡販につなげる狙い。

 「Gozal Movie(ゴザルムービー)」の名称で22日に始める(写真1)。 「中小企業は法務や財務、労務に関してどのようなリスクがあるか分からないことが多い。新サービスでこれらの基礎知識を学んでもらいたい」。ベックの髙谷元悠社長(写真2)は新サービスの意義をこう話す。

 配信する動画の内容は、スマートフォン(スマホ)アプリの開発に必要な知的財産権や商標登録手続きの知識、資金調達に関する資本政策など。投資契約の勘所、企業規模に合わせた人事労務制度の作り方といった実務も学べるよう配慮した。解説するのは、ゴザルに登録している弁護士などだ。

 1本の長さは10~20分程度で、まず10本程度を配信する。毎月8本程度を追加し、2015年中に計100本ほどに増やす。

 ベックは2014年1月創業。弁護士や公認会計士、社会保険労務士などに対し、ネットを介して法律関連の相談や業務依頼ができるクラウドソーシングサービス「Gozal(ゴザル)」を運営中。現在の登録時業者数は150。

 将来的には、出演する弁護士や公認会計士がGozalに有料でプロフィール情報を登録できるようにする。現時点で弁護士らは無料で登録できる。ただ名前や所属事務所、簡単な経歴といった基本的な情報に限られる。事務所の紹介動画や過去に担当した企業、テーマといった詳細情報を登録するには料金がかかるようにし、収益化につなげる。出演する弁護士らに、動画の画面から直接仕事を依頼できる機能も検討する。