画面1●Xterityのクラウド運用ポータル画面
画面1●Xterityのクラウド運用ポータル画面
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図●Xterityのシステム基盤となるハードウエアの例
図●Xterityのシステム基盤となるハードウエアの例
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画面2●システム構成の設計画面(クラウド事業者向け)
画面2●システム構成の設計画面(クラウド事業者向け)
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 イージェネラは2015年夏をめどに、仮想サーバーに加えて物理サーバーも動的にプロビジョニングできるIaaS型クラウドサービス「Xterity」を、国内のクラウド事業者を介して提供する。米エクイニクスのデータセンターを利用し、世界6拠点(ワシントンDC、サンノゼ、東京、シドニー、ロンドン、フランクフルト)で、2015年4月から順次提供する。

 クラウド基盤として、サーバー資源管理ソフト「PAN Manager」と、クラウド運用ソフト「PAN Cloud Director」を利用する(関連記事:イージェネラ、サーバーリソース管理ソフトが汎用ラックサーバーに対応)。最大の特徴は、仮想サーバー(VMware vSphereおよびMicrosoft Hyper-V)と同時に、ラックマウント型の汎用的な物理PCサーバー機を動的に配備できること(画面1)。OSに制約はなく、任意のOSイメージを持ち込んで配備できる。

 PAN Managerが備えるサーバー多重化機能により、稼働率99.99%(サーバー停止時間は1カ月当たり4分以下)のSLA(サービスレベル契約)をうたう点も特徴。イージェネラによれば、他のクラウドサービスは稼働率99.9%から99.95%程度(1カ月のサーバー停止時間は1時間から7時間に相当)という。

 災害時の復旧用にサーバーリソースをピンポイントで用意する安価なDR(災害復旧)サービスも標準で用意する。米ファルコンストアのCDP(継続的データ保護)ソフトを使って、本番系サーバーのレプリケーションイメージを仮想サーバーの形で作成する。障害時には、この仮想イメージを使ってDRサイトを立ち上げる仕組み。DRサイトを常時立ち上げておく必要がないので、安価にDRを実現できる。データベースの参照用途など、本番系サーバーを復旧させるまでの一時的な用途を想定する。

 Xterityは、クラウド事業者への卸売りを経由して、クラウド事業者のブランドでユーザーに提供する。クラウド事業者は独自のサービスメニューを設計できる(画面2)。Xterityが標準で用意しているサービスとしては、IaaSやDRaaSのほかに、仮想デスクトップを提供するDssSや、データバックアップ/アーカイブ用ストレージサービスがある。