米Appleがまもなく発売する腕時計型ウエアラブル端末「Apple Watch」は、店頭販売が始まるのが6月以降になると、複数の海外メディア(米9to5Mac英TelegraphWall Street Journalなど)が現地時間2015年4月16日までに報じた。

 Appleの直営店およびオンラインストア担当シニアバイスプレジデントのAngela Ahrendts氏が、小売店の従業員に宛てたメモでそう述べたという。同社はApple Watchを4月24日に発売すると発表している。だが、Telegraphや9to5Macなどが入手したというこのメモでAhrendts氏は「現在Apple Watchはオンラインのみで注文を受け付けているが、店頭販売が可能になる時期が近づいたら詳細を知らせる。ただこの状況は5月いっぱい続くでしょう」と述べている。

 また同氏は、「Apple Watchは単に新製品というだけでなく、私たちにとってまったく新しい製品カテゴリー。お客さまが期待するサービスを提供するため、私たちはこれまでにはないアプローチを考えました。だから出荷を始める前に店頭で展示するという方法を初めてとったのです」とも述べたという。

 同社はApple Watchの事前注文を受ける前日の4月9日、同端末が供給不足になる可能性があるとの見通しを示し、当初はオンラインからの注文のみ受け付けると発表した(関連記事:「Apple Watch」の注文はオンラインのみ、発売時の供給不足を想定)。だがWall Street Journalによると、Appleはその後もWebサイトに同端末の発売日として「4月24日」の文字を大きく表示していた。これが混乱を招き、一部の顧客から直営店の従業員に対し4月24日の初日に店頭でも購入できるのかといった質問が寄せられた。

 Wall Street Journalによると、Appleはその後、Webサイトのトップページから「4月24日」を削除し、「The Watch is coming.(その時がやってくる)」という表示に変更した。4月10日の受け付け開始日に事前注文をした顧客は24日に製品が自宅に届く可能性がある。だがAppleのオンラインストアでは現在ほとんどのApple Watchモデルについて、出荷予定日が6月なると案内している。

 Ahrendts氏は先の声明で、「できるだけ多くの顧客に最良の体験とセレクションを提供するために発売当初はオンライン注文に限定する」と説明していた。ただし今回のメモでApple Watchの販売方法がiPhoneなど今後発売される同社製品に必ずしも導入されるものではないことが分かったと海外メディアは伝えている。同氏はメモで「今後のすべての新製品がこのような方法で発売されるでしょうか? いいえ、私たち全員はAppleの大々的な新製品発売イベントが大好きです」と述べたという。