栃木銀行は新営業店システムの導入により、窓口業務の効率化を目指す
栃木銀行は新営業店システムの導入により、窓口業務の効率化を目指す
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 栃木銀行は本支店など92拠点で窓口業務などを担う営業店システムを刷新した。本店で2015年4月20日に、他の支店でも9月までに順次稼働する。伝票の読み込みや承認手続きを効率化することで、「行員1人ひとりが日々の窓口業務に伴い事務作業する時間を、平均40分削減することを見込む」(システムを構築した日立製作所)とする。

 効率化の柱として導入するのがスタンド型スキャナーだ。スキャナーの読み取り面に向けて伝票をかざすと、伝票の種類を判別した上で記入欄の内容をOCRで自動読み取りする。窓口業務で利用頻度の高い18種類の伝票に対応する。

 本人確認用の運転免許証などをかざした場合、本人確認に不要なセンシティブ情報の部分に自動的にマスキングを掛け読み取る。これにより、本来不必要な個人情報を蓄積し漏洩の危険にさらす可能性を減らしている。

 このほか、(1)「口座開設」「キャッシュカード紛失」など来店者ごとの手続きに応じ、必要な事務作業の流れや業務用端末の操作マニュアルを自動表示する「事務フローナビゲーション機能」、(2)従来は行員が上司席へ行き上司のカードをスキャンする必要があった決裁処理を、行員の自席から申請し承認確認までできるようにした「役席承認ワークフロー機能」、(3)通帳・伝票用プリンターでセット位置を自動補正する機能――などを導入し、業務効率の向上を目指す。

 栃木銀行は日立が運営する地銀向け共同アウトソーシングサービス「NEXTBASE」に参加している。今回のシステムは、日立がNEXTBASEの参加銀行向けに提供している営業店システム「FREIA21+ for NEXTBASE」を採用。日立のデータセンターからアウトソーシングサービスとして運用する。