写真●左からヤフーの江崎本部長、「俺の」の徳永三貴執行役員、Eggs 'n Thingsの荻野忍社長、トレタの中村社長
写真●左からヤフーの江崎本部長、「俺の」の徳永三貴執行役員、Eggs 'n Thingsの荻野忍社長、トレタの中村社長
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 ヤフーは2015年4月15日、飲食店ネット予約の新サービスを始めたと発表した。利用者はヤフーの飲食店予約サイトで店を選んで日時と空席を確認し予約できる。店舗は電子台帳システムを使い、ネットからの予約情報を自動処理する。紙の台帳を使う従来方式に比べて予約管理の手間を減らせることが店舗の利点。「俺のフレンチ」などの人気店18店舗がまずネット予約を始めた。ネット最大手のヤフーの参入で、飲食店のネット予約が活気づきそうだ。

 飲食店向けの電子台帳管理システムを提供するベンチャー企業トレタと協業した(写真)。飲食店の従業員はタブレット端末などを使い、予約情報や顧客情報を一元管理できる。2013年12月にサービスを始め、2600店あまりが利用している。

 ヤフーが提供する飲食店予約サイト「Yahoo!予約 飲食店」とトレタの電子台帳管理システムを連携させた。利用者がヤフーのサイトで入力した予約情報はトレタの電子台帳システムへ自動的に反映される。従来はネットで予約を受付可能にしている飲食店でも、予約内容を紙の予約台帳に転記しているケースが大半。「かえって管理の手間が増えるため、ネット予約が普及する妨げになっていた」(トレタの中村仁社長)。

 まず7法人18店舗が新サービスを導入。「俺のフレンチ・イタリアンAOYAMA」や「Eggs 'n Things」、「恵比寿焼肉 kintan」などが名を連ねる。

 ヤフーは新たな予約サービスをてこに、同社の飲食店予約サイトの店舗数を拡充する考え。同サイトは店舗が負担する初期費用や月額利用料、成約手数料が無料。月間600億ページビューと日本最大の集客力と合わせ、「飲食店の課題解決を支援する」(ヤフーの江崎命予約事業本部本部長)。