米IHSは現地時間2015年4月14日、韓国Samsung Electronicsの最新スマートフォン「Galaxy S6 edge」の実機を分解して調査した原価分析結果(推定値)を発表した(写真1、写真2)。それによると、Samsungはフラッグシップ機により多くの機能とコストを注ぎ込むようになっており、Galaxy S6 edgeは米Appleの「iPhone 6 Plus」より製造原価が高いという。
Galaxy S6 edgeの64Gバイトモデルは、BOM(Bill of Material:部品表)に基づく原価が推定284.85ドルだった。製造コスト5.60ドルを合わせた原価は290.45ドルとなり、Galaxy Sシリーズで最も高い。米Verizon Wirelessは同モデルを799.99ドル(契約無し)で販売している。
一方、iPhone 6 Plusの64Gバイトモデルは、BOMに基づく原価が236.04ドルで、製造コスト4.01ドルを合わせると240.05ドルとなる。Appleオンラインストアでの販売価格は849.99ドルで、Galaxy S6 edgeより50ドル高い。
Galaxy S6 edgeをモデル別でみると、ストレージ容量が32Gバイトから64Gバイト、64Gバイトから128Gバイトへと拡大するごとに、販売価格が100ドル高くなる。32Gバイト追加するコストは約13ドル、64Gバイト追加するコストは26ドル未満のため、Samsungにとって64Gバイトモデルは32Gバイトモデルより約87ドル儲けがあることになる。Appleも長年、iPhoneで同様の価格設定を行っている。
Galaxy S6 edgeで部品原価が最も高いのはSamsung製の5.1インチSuper AMOLEDディスプレイ(解像度2560×1440ドット、ピクセル密度577ppi)で、85.00ドルと見積もられる。
ディスプレイ以外にもSamsung製の部品が多く採用され、8コアプロセッサは29.50ドル、NANDフラッシュは25.00ドル、DRAMメモリーは27.50ドルと推測される。
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