日本マイクロソフトは2015年4月11日、学生ITコンテスト「Imagine Cup 2015」の日本大会を開催した。全国の高校、大学、高専のチームによる57作品から最終選考に残った9作品が、世界大会への切符を争ってプレゼンテーションを行った。
開会にあたって日本マイクロソフト 執行役 デベロッパーエクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部長の伊藤かつら氏は、「ビル・ゲイツの発案により始まった世界最大規模の学生ITコンテストとして、2015年で12回目の開催になる。応募作品は昨年から15%増加した」と紹介した(写真1)。
日本のIT教育について伊藤氏は、「これまでのIT教育ではデバイスを与えることばかりが注目されてきた。これからは消費するだけでなく、どうやって作るかが重要になっていく」として、「マイクロソフトでは教育機関向けのOffice 365を国内220万人以上の利用者に無償で提供している。DreamSparkではソフトウエアやAzureも無償で利用できる」(同)と、同社の取り組みを語った。
世界大会は2015年7月27日から31日まで、米マイクロソフト本社があるシアトルで開催される。昨年までは優勝チームの特典としてビル・ゲイツ氏との面談などが用意されていたが、今年の特典はCEO(最高経営責任者)のサティア・ナデラ氏との面談や、マイクロソフトが発売を予定しているヘッド・マウント・ディスプレイ型コンピュータ「HoloLens」を利用したハッカソンへの参加権などを検討しているという。
最優秀賞は「風を感じるディスプレイ」を開発した香川高専チーム
日本など各国で開催される予選では「ゲーム」「ワールドシチズンシップ」「イノベーション」の三つの部門において、それぞれ10分間のプレゼンテーションと5分間の質疑応答で審査を行う。最優秀賞には、イノベーション部門として出場した香川高等専門学校のチーム「すくえあ」が輝いた(写真2、3)。