日本オラクルは2015年4月8日、「Java最適化ファーストステップサービス」を提供開始すると発表した。サポートが終了した古いバージョンのJavaを情報システムの基盤として利用している企業に向けて、現行版のJavaにバージョンアップできるかどうかや、バージョンアップした際のソースコードの修正規模などを調査するサービスである。価格は個別見積もりで、調査と報告に要する期間は約1カ月。

 サポートが終了した古いバージョンのJava(Java SEおよびJava EE)は、脆弱性や不具合などを修正するアップデートパッチの提供が止まる。このため、Javaの実行環境や開発環境をバージョンアップせずに使い続けると、サイバー攻撃などの脅威に対して弱くなるなど、問題が生じる。この一方で、Javaのバージョンアップにともなってソースコードなどの改修が必要になる場合がある。

 今回のサービスは、日本オラクルのコンサルティング・サービス部門が、ユーザー企業からJavaのソースコードやバイナリーファイルの提供を受けて実施する()。Javaのバージョン間で生じる差異をソースコードレベルで机上調査することにより、バージョンアップの実現可能性や、バージョンアップにともなう修正規模と影響が分かる。調査の結果は、文書を作成して報告会で報告する。さらに、バージョンアップサービスなどを提案する。

図●Java最適化ファーストステップサービスの概要(出典:日本オラクル)
図●Java最適化ファーストステップサービスの概要(出典:日本オラクル)
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 ユーザーが開発したJavaソースコードだけでなく、利用しているサードパーティ製フレームワーク(ソフトウエア部品)のライブラリー依存性なども調査できる。さらに、ミドルウエアとしてJavaアプリケーションサーバー製品を使っている場合に、これをバージョンアップしたり他の製品に変えたりした場合の差異も調査できる。