画面1●QuickSolution 10の検索結果表示画面
画面1●QuickSolution 10の検索結果表示画面
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 住友電工情報システムは2015年4月15日、企業向け全文検索サーバーソフトの最新版「QuickSolution 10」(画面1)を販売開始した。今回、2001年の販売開始から初めて全面的にソフトを作り直した。これにより検索性能が大幅に向上。1台のサーバーで従来の3倍以上となる5000万ファイル(20Tバイト相当)を検索できるようにした。

 QuickSolutionは、ファイルサーバーやグループウエア、データベースサーバーなどに置かれた社内文書ファイルを横断的に検索できるのが特徴。Webページの検索ボックスを介して、テキスト文書やMicrosoft Officeの文書(Word/Excel/PowerPoint)、PDF文書の中身に目的のキーワードが含まれているかどうか調べられる。キーワードに一致する検索方式のほか、自然文を用いたあいまい検索も可能。文書の閲覧権限に応じて、検索対象の文書に制限をかけることもできる。

 従来版ではライセンスの上限で検索できるのは1500万件(6Tバイト相当)だった。アーキテクチャーやデータ構造を見なおすことで検索の精度を大幅に向上させている。

テラバイト級もわずか1秒台で検索

 高い精度の検索を可能にする新機能として、文章中の位置を考慮した検索がある。例えば「広島」と「お好み焼き」の2語で検索した場合、「広島風のお好み焼きの特徴」のように2語が近い位置にある文書については検索結果で上位に表示。一方、「関西はたこ焼きとお好み焼きが有名」と「広島の土産といえばもみじ饅頭」とように離れた場所にある場合は、検索スコアーを低くできる。

 従来版では検索に時間がかかることから、標準ではこの機能を使わない設定になっていた。同社のベンチマーク試験によると、1500万ファイル(6Tバイト)に対して本機能をオンにして同時10人があいまい検索したケースでは1.9秒で処理が終わった。従来版では10秒を超える場合があった。