米Hewlett-Packard(HP)は、4年前に買収した英Autonomyの元幹部2人を不正会計の疑いで英国ロンドンで提訴した。HPが現地時間2015年3月31日に明らかにしたと、複数の海外メディア(米Wall Street Journal米New York Times英Financial Timesなど)が報じている。

 HPは2011年にAutonomyを111億ドルで買収したが、1年後には88億ドルの減損費用を計上した。HPは、Autonomyが買収前に財務状況について不正確な説明をしてHPを欺いたため、過大な買収額を支払わされたと非難していた。

 今回HPが訴えたのは、元Autonomy最高経営責任者(CEO)のMichael Lynchと同最高財務責任者(CFO)のSushovan Hussain氏。3月30日に裁判所に訴状を提出し、これら2人がAutonomy最高幹部だった当時、財務諸表の数字を意図的に水増しするなどの不正行為があったとして、51億ドルの損害賠償を求めている。

 Lynch氏は一貫して不正行為を否認しており、HPの「事実に反するずさんな声明」に対して法的措置をとる意向だとしている。