画面●原子力規制庁を事務局として傘下に置く原子力規制委員会のWebサイト
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 原子力規制庁は2015年3月31日、原子力に関する内部の研修資料がインターネット上に流出したことを明らかにした。約50ページ分の電子データが、クラウドソーシングサイト上で誰でも見られる形で公開されていた。現在は削除されているが、コピーが出回った可能性がある。

 流出したのは約50ページのパワーポイントスライド文書で、核燃料再処理に関する新人研修資料だという。同庁総務課国際室が他の研修資料とまとめて外部の翻訳会社に英文への翻訳を委託したうちの一部だとしている。委託先の翻訳会社が、同庁に無断でクラウドソーシングサービスを使い、翻訳作業を“再委託”したとみられる。

 流出した資料は、庁内基準では4段階の機密度のうち下から2番目とされており、「機密指定はされていないが、一般に公表してはならない」と位置づけられている。同庁国際室は「(流出した)資料は新人研修用で、全て公知の内容。だが公表してはならないものであり、現在詳しい経緯を調べている。追って再発防止策と共に発表する」と説明している。

■変更履歴
記事公開当初、最終段落で流出した資料の機密度について「3段階の機密度のうち2番目」としていましたが、正しくは「4段階の機密度のうち下から2番目」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2015/04/01 16:00]