富士通北陸システムズ(FJH)は2015年3月31日、Oracle Databaseをインメモリー化するオプションソフト「Oracle Database In-Memory」の導入効果を事前に検証するサービスを提供開始した。価格は30万円から。このほかにも、どのテーブルをインメモリー化すべきかを決めるサービスや導入作業などもメニュー化。全4種類のサービスメニューでOracle Databaseのインメモリー化を支援する。販売目標は、今後3年間で3億円。

 Oracle Database In-MemoryはOracle Database 12cのオプションで、既存のデータベースに変更を加えることなく、インメモリー化によってデータベースアクセスを高速化する。高速化させたいテーブルをメモリー上に配置できる。メモリー上では、一般的なOLTPの問い合わせに向いたロー(行)型のテーブルと、DWHの問い合わせに向いたカラム(列)型のテーブルを同時に保持し、クエリーの種類に応じてこれらを自動的に使い分ける。

 FJHは今回、主にDWHを高速化する需要に合わせ、Oracle Database In-Memoryの導入支援サービスを「FUJITSU インフラ構築サービス データベースIn-Memoryソリューション」としてメニュー化した。このサービスを用意した背景には、「既存のデータベースに変更を加える必要がないのでソフトウエアの導入自体は容易だが、導入効果の検証やインメモリー関係の設定にはノウハウを要する」(FJH)という状況がある。

 事前の効果検証から導入後の性能診断まで、全4種類のサービスで構成する()。サービスの利用料金は、必須となる事前検証の「インメモリ事前検証サービス」が30万円から。サービス利用期間は、全4種類のサービスをすべて利用した場合、最短で2カ月程度かかる。

表●FUJITSU インフラ構築サービス データベースIn-Memoryソリューションのメニュー
事前検証の「インメモリ事前検証サービス」は必須
サービス名料金概要
インメモリ
事前検証サービス
30万円から既存システムで処理時間が長いクエリーを分析し、インメモリー化した場合の処理時間の短縮効果を測定する
インメモリ
設計サービス
200万円から事前検証結果を元に、インメモリーデータベースの容量を決め、メモリー上に配置するテーブルを選定する
インメモリ
導入サービス
200万円からインメモリー設計を元に、既存システムへの導入テストと単体テストを実施する
インメモリ
性能診断サービス
300万円からインメモリー領域の使用状況、クエリーの改善状況、キャパシティ状況などについて診断を実施し、改善点と改善方法を提案する