米Amazon.comは現地時間2015年3月26日、クラウドストレージサービス「Amazon Cloud Drive」の新たな定額制無制限プラン「Unlimited Photos Plan」と「Unlimited Everything Plan」を発表した。

 Unlimited Photos Planは、写真を無制限でCloud Driveに保存できる。現在パソコンやスマートフォン、デジタルカメラなどに保存している写真に加え、今後これらデバイスで撮影する写真を、容量を気にすることなくアップロードできる。また、写真以外のビデオやドキュメントなどを保存するために5Gバイトを利用できる。利用料は年額11.99ドル。

 Unlimited Everything Planは、既存および将来の写真、ビデオ、ドキュメント、映画や音楽などあらゆるメディアファイルを無制限でCloud Driveに保存可能。利用料は年額59.99ドル。

 いずれも3カ月の無料トライアルを提供する。Cloud Drive上のファイルはさまざまな所有デバイスからアクセスできる。

 同社は昨年、年会費99ドルの会員制プログラム「Amazon Prime」のメンバー向けに、追加料無しで写真を無制限に保存できるサービス「Prime Photos」を開始した(関連記事:Amazon.com、写真の無制限保存サービスを米国で開始)。今回発表したUnlimited Photos Planは、同様のサービスをAmazon Prime会員以外にも有料で提供するもの。

 すでに無制限の写真保存サービスを利用しているAmazon Prime会員や「Fire」デバイスユーザーは、Unlimited Everything Planにアップグレードできる。Cloud Driveの他のプランを利用している既存ユーザーも手軽に新プランへの切り替えが行える。

 米メディア(Wall Street JournalPCWorld)は、Amazon.comの新たな無制限プランについて「競合サービスへの攻勢だ」と指摘している。一般ユーザー向けの無制限ストレージは、Amazon.com以外では米Microsoftが「Office 365」の一部として提供しており、「Office 365 Personal」ユーザーは月額6.99ドル(年額一括では69.99ドル)でクラウドストレージサービス「OneDrive」を好きなだけ使用できる(関連記事:Microsoft、Office 365ユーザーにOneDriveを無制限で提供)。そのほか、米Dropboxは1Tバイトのストレージが月額9.99ドル(年額一括では99ドル)、米Googleは同様の容量が月額9.99ドル(年額割引き無し)となっている(関連記事:Dropbox Pro、利用料据え置きでストレージ容量を10倍に)。

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