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 米Appleが4月に発売する「Apple Watch」は製造上の問題を抱えており、当初の出荷個数が半減する可能性があると、複数の米メディア(BGRAppleInsiderCult of Macなど)が現地時間2015年3月23日に、台湾United Daily News(聯合報)の記事を引用して伝えた。

 それによると、Appleは1カ月の出荷個数について当初、250万~300万個を目標としていた。だが同社はこの目標個数を125万~150万個に引き下げたという。United Daily Newsは、Apple Watchは製造工程において2つの問題に直面していると伝えている。1つはOLEDディスプレイ。Apple WatchのOLEDディスプレイは現在LG Displayが供給しているが、その歩留まり率が30~40%と、低い水準にとどまっているという。

 もう1つは組み立て工程の問題。Apple Watchの組み立ては台湾Quanta Computer(広達電脳)が請け負っているが、Apple Watchの小さく、精密な構造が要因となり、作業に遅れが生じているという。このため、将来は組み立て業務のサプライヤーに台湾Hon Hai Precision Industry(鴻海精密工業)が加わる可能性があると、United Daily Newsは伝えている。

 ただし同紙の報道に対し、米メディアは懐疑的な見方をしており、今後Appleの発表やコメントを注意深く確認し、判断する必要があると指摘している。Apple Watchの生産状況については、Appleがアジアのサプライヤーに対し、500~600万個を生産するよう依頼したと米Wall Street Journalが伝えていた。また米国の市場調査会社、Strategy Analyticsは、Apple Watchの初年出荷個数が1540万個になると予測している(関連記事1関連記事2)。