図●米スクエアが開始する独自プリペイドカード発行サービス「Squareギフトカード」。独自のデザインも可能
図●米スクエアが開始する独自プリペイドカード発行サービス「Squareギフトカード」。独自のデザインも可能
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 モバイル決済サービスを提供する米スクエアは2015年3月23日、店舗が独自のプリペイドカードを発行できる「Squareギフトカード」を一部店舗に限定して国内で開始する()。初期費用や月額料金などの固定費が不要で、カード1枚当たりの発行代金だけで利用できるのが特徴。あらかじめオンライン上にデザインテンプレートを用意するほか、独自デザインでも発行できる。

 米国では2014年11月に同サービスを開始しており、日本でも個人店を中心に需要があると判断した。試験導入の状況を見て、全国に順次拡大していく予定だ。

 先行導入するのは「OMOTESANDO KOFFEE」(東京都渋谷区)や「舘田珈琲焙煎所」(東京都中央区)など、東京都内のコーヒー専門店12店舗。Squareギフトカードはプラスチック製で繰り返し利用可能なため、顧客の再来店を期待できるほか、贈答用にも利用できる。

 利用者は店舗でギフトカードに入金する。この際、1000円分の入金で1200円分の電子マネーを補てんするなど、店舗独自の特典を付けられる。カード発行代金は現時点では未定だが、米国では1枚1.5ドルで発行しており、日本での本格開始時も同様の金額になる見通しだ。

 Squareギフトカードの導入には、スマートフォンやタブレットのイヤホンジャックに差してクレジットカード決済ができる小型端末「Squareリーダー」、および同社が提供する無料のPOSアプリ「Squareレジ」の利用が前提になる。

 これまで、店舗が独自のプリペイドカードを発行するためには、カード発行専用機代金や初期費用などで100万円前後の初期費用がかかっていたほか、月額料金や利用金額に応じた手数料も発生するケースがあった。初期費用、月額料金ともに無料で独自のプリペイドカードを発行できるSquareギフトカードの正式開始を機に、Squareリーダー、Squareレジの導入が加速する可能性もある。