ソフトバンクは2015年3月18日、ビッグデータ解析ツールを主力製品とするサイジニア(東証マザーズ上場)の株式を追加取得し、議決権数の33.21%(間接所有を含む)を保有する筆頭株主になったと発表した。ソフトバンク広報室は「グループ事業全体でサイジニアとの協業を図るため、株式を追加取得した」と説明する。

 ソフトバンクは、3月13日付けで米大手ベンチャーキャピタルのDCMから、議決権数の20.47%分のサイジニア株を取得。既存の持ち分と合わせて筆頭株主になった。DCMはサイジニア創業から間もない2008年に出資しており、投資分を回収したことになる。筆頭株主だったDCMの持ち分は減少し、12.08%を保有する第2位株主となった。

 サイジニアは顧客の行動・購買履歴データを独自のアルゴリズムで解析して商品を推奨するリコメンドエンジン「デクワス」を開発している(関連記事:ニューヨーカーの新CRM「複雑ネットワーク理論」で顧客ごとにお薦め商品)。この技術をソフトバンクグループに提供し、事業拡大を図る。

 サイジニアの吉井伸一郎代表取締役社長は、同社設立前にソフトバンク・コマース(現ソフトバンクBB株式会社)の情報システム本部研究開発センター長などを務めていた。

ソフトバンクの発表資料