カナダBlackBerry傘下のドイツSecusmartは現地時間2015年3月14日、セキュリティ重視の新しいタブレット端末「SecuTABLET」を発表した。特に高度なセキュリティが求められる政府機関や企業をターゲットにする。
SecuTABLETは、韓国Samsung Electronicsの「Galaxy Tab S 10.5」をベースに、米IBMと共同で開発した。ドイツ連邦情報技術安全局(BSI)の「VS-NfD」認定を取得しているという。
SecusmartはフィンランドNokia出身のHans-Christoph Quelle氏とChristoph Erdmann氏が2007年に立ち上げた政府・法人向けセキュリティベンダーで、BlackBerryが2014年12月に買収した(関連記事)。音声およびデータ暗号化や盗聴防止システムを手がけており、BlackBerryスマートフォン向けのセキュリティソリューション「SecuSUITE for BlackBerry 10」はドイツ当局に採用されている。
Secusmartによると、SecuTABLETは既存のSecuSUITEインフラとシームレスな統合が可能。また、IBMのセキュリティ管理技術により、「Facebook」「YouTube」「Twitter」「WhatsApp」といった私用アプリケーションも同端末上で利用できる。
米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、SecuTABLETは早ければ今夏にリリースされる予定で、本体価格は約2380ドルになる見込み。
BlackBerryは2011年に消費者向けタブレット端末「BlackBerry PlayBook」を発売した(関連記事)が、タブレット端末市場に食い込むことはできなかった。今回、政府機関・法人向けセキュリティに焦点を絞っての市場再参入となる。