写真●PTCジャパンPLM/ALM事業部成田裕次執行役員(写真:井上 裕康)
写真●PTCジャパンPLM/ALM事業部成田裕次執行役員(写真:井上 裕康)
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 PTCジャパンPLM/ALM事業部成田裕次執行役員は2015年3月13日、「Cloud Days Tokyo/ビッグデータEXPO/スマートフォン&タブレット/Security/IoT Japan」に登壇(写真)。「PTCが導く『モノのインターネット』の始め方」と題して、同社が注力するIoT(Internet of Things)用ソフトウエアの説明を中心に、事例やデモを交えて講演した。

 成田氏は冒頭、製造業が製品の保守・運用によるビジネスに力を入れていることを“サービス業化”していると指摘。具体例として、ビル用の空調機器を製造・販売する米トレインを挙げた。

 トレインは空調機器の販売に加えて、機器の保守・運用時におけるビジネスに注力している。機器の運転状況を計測して、部屋の温度が利用者が設定した通りに保たれているかどうかを調べ、設定温度に保たれている時間分の利用料金を受け取る、というものだ。「製品を販売するのではなく、製品のもたらす価値に対して利用者が料金を払うビジネスモデルだ」と成田氏は話す。

 PTCジャパンの本社である米PTCは、製造業向けに3次元CADソフトウエアなどを開発している。しかし、顧客であるメーカーがサービス業化し、製造する機器の保守・運用を重視したビジネスモデルを展開するようになったため、メーカーの保守・運用を支援するソフトウエアにも注力しているという。

センサーから取得したデータを管理・可視化

 そのカギとなるのが、製品にセンサーを付けることで販売後の稼働状況を調べ、保守・運用に生かすIoT用アプリケーションだ。同社は2013年から、IoTやM2M(マシン・ツー・マシン)用アプリケーション開発基盤を提供する米シングワークス(ThingWorx)や、IoT向け通信技術を提供する米アクシーダ(Axeda)などを買収。顧客がIoTを生かして製品の保守・運用ビジネスを展開できるようにした。