写真●すかいらーくマーケティング本部ディレクターの神谷勇樹氏(左)、横河電機コーポレート本部の山下じゅん子氏(写真:井上 裕康)
写真●すかいらーくマーケティング本部ディレクターの神谷勇樹氏(左)、横河電機コーポレート本部の山下じゅん子氏(写真:井上 裕康)
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 「分析に基づいてメニューの開発を変えてみると、2015年2月に販売数が2倍になった」。すかいらーくマーケティング本部ディレクターの神谷勇樹氏はこう語った。横河電機コーポレート本部の山下じゅん子氏も「ビジネスのスピードが圧倒的に上がった」と手応えを強調した。

 ITイベント「Cloud Days Tokyo/ビッグデータEXPO/スマートフォン&タブレット/Security/IoT Japan」で2015年3月13日、「“儲ける”システムはクラウドで作る」と題したパネルディスカッションが開かれた。すかいらーくと横河電機が、ビジネスの成長に貢献するクラウド活用策を披露した。

 従来のクラウド活用は、既存システムから移行して運用を任せて、コストを削減することに主眼があった。しかし現在は、「ビッグデータ」を解析して顧客動向を分析する、適切なレコメンデーションをする、在庫を最適化するなどが可能になっている。

 すかいらーくでは、POS(販売時点管理システム)のデータ分析と、会員向けモバイルアプリのシステムや分析にクラウドを活用している。

 POSのデータは、データセンターからSaaSでAWS(Amazon Web Services)のストレージに入れ、データ処理を経てデータウエアハウスに格納。BIツール「Tableau」や機械学習のツールなどを使って分析している。1年間ほど運用し、グループの中華レストラン「バーミヤン」のメニュー開発を分析に基づいて変えたところ、販売数が大きく伸びたという。