大塚商会は2015年3月16日、データバックアップソフト「Arcserve UDP」を活用した中小企業向けのDR(災害復旧)サービス「中堅中小企業向け災害対策ソリューション」()を提供開始する。バックアップ対象となる業務サーバーへのエージェントのインストール、バックアップサーバーの設置と設定、DRサイトの開設、日々の運用保守などを一式パックにしてメニュー化した。特徴の一つは、バックアップソフトが持つ重複排除機能によってバックアップ転送データ量を削減できること。

図●中堅中小企業向け災害対策ソリューションの概要(出典:大塚商会)
図●中堅中小企業向け災害対策ソリューションの概要(出典:大塚商会)
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 まず、遠隔地にDRサイトを設ける。首都圏から約800キロメートル離れた同社の「大塚商会 石狩データセンター」(北海道石狩市)に遠隔バックアップ環境を構築。これに対して、ユーザー企業内に設置したバックアップイメージ格納サーバーからデータを転送して同期する。業務サーバーのイメージを丸ごとバックアップする方式であるため、バックアップイメージを利用して素早く業務サーバーを立ち上げることができる。

 特徴の一つは、データバックアップ/遠隔レプリケーションソフトとして、中小企業に適したArcserve Unified Data Protection(UDP)を採用したこと(関連記事:Arcserve Japan、バックアップソフト新版を12月発売)。DRの観点で見たArcserve UDPのメリットは大きく三つある。(1)サーバーイメージを丸ごとバックアップすること、(2)バックアップイメージ格納サーバーを遠隔地にレプリケーションできること、(3)業務サーバー側で動作する重複排除機能によってバックアップイメージのデータ量を削減できることである。(3)の重複排除機能は、バックアップ対象の業務サーバーが複数台あるケースや、複数世代のバックアップイメージを取得したいケースに効果がある。

 大塚商会は、以前から提供してきた遠隔バックアップサービスをベースに、新たにArcserve UDPを組み合わせてメニュー化した。重複排除後のデータが復旧可能なデータであることを日々監視する専用の保守サービスも提供する。サービスの価格は個別見積もり。